
1963年からローリング・ストーンズのドラマーを務めていたチャーリー・ワッツ(Charlie Robert Watts)が8月24日、80歳で死去しました。
ワッツの広報担当者が訃報を伝えていますが、死因は公表されていません。
「愛するチャーリー・ワッツの訃報をお伝えするのは計り知れないほどの悲しみです。彼は本日、ロンドンの病院で家族に見守られながら安らかに息を引き取りました。チャーリーは、大切にされた夫、父親、祖父であり、またローリング・ストーンズのメンバーとして、彼の世代で最も偉大なドラマーの一人でした。この辛い時期において、彼のご家族、バンド・メンバー、親友の方々のプライバシーを尊重していただければ幸いです」
ワッツは今月初め、休息と療養に専念するために9月26日からアメリカで開催する「No Filter」ツアーに参加しないことを発表し、スティーヴ・ジョーダンが代役を務めることになっていました。
1941年にロンドンのブルームズベリーで生まれたワッツは、10代の頃からドラム演奏を始め、ジャズのレコードを聴きながら練習していました。ロンドンのハロウ・アート・スクールに在籍後、グラフィック・アーティストとして仕事をする一方、地元のクラブで様々なバンドと演奏し、1958年にジャズ・ベーシストのデイヴ・グリーンとジョー・ジョーンズ・オールスターズに加入、1962年初頭にはブルース・ミュージシャンのアレクシス・コーナーのバンド、ブルース・インコーポレイテッドに加入していました。
1962年半ば、ワッツはロンドンのR&Bクラブの常連だったブライアン・ジョーンズ、ミック・ジャガー、キース・リチャーズ、イアン・スチュワートらと出会い、1963年1月にローリング・ストーンズにドラマーとして加入。バンドのレコード・スリーヴやツアー・ステージのデザイナーも手掛けたワッツは、亡くなるまでストーンズの全アルバム、シングル、ツアーに参加し、2004年に咽喉ガンを患いましたが、翌2005年にはアルバム「A Bigger Bang」のサポート・ツアーに復帰していました。
ワッツが最後にパフォーマンスを披露したのは、「No Filter」ツアーの一環として2019年8月30日にフロリダ州マイアミ・ガーデンズのハード・ロック・スタジアムで行なわれた公演でした。
ワッツは、2006年に『モダン・ドラマー』誌の殿堂入りを果たしたほか、『ヴァニティ・フェア』誌の「International Best Dressed List Hall of Fame」にも名を連ね、2016年には、『ローリング・ストーン』誌が選ぶ「史上最も偉大な100人のドラマー」において第12位にランクインしています。
以下のポール・マッカートニー、リンゴ・スター、エルトン・ジョン他、多数のアーティストが追悼メッセージを発表しています。海外メディアの追悼記事に多数まとめられていましたので、こちらもご覧ください。
・blabbermouth.net “Rockers React To CHARLIE WATTS's Death”
https://www.blabbermouth.net/news/rockers-react-to-charlie-wattss-death/
・ultimateclassicrock.com “Rolling Stones’ Charlie Watts Dead at 80”
https://ultimateclassicrock.com/charlie-watts-dies-rockers-react/
安らかなる眠りをお祈りいたします。