
チープ・トリックが1977年6月3日と4日にLAの「The Whisky a Go Go」で行なった4公演が、4CDボックスセット『Live at The Whisky 1977』として、12月16日に2,000セット限定でリアル・ゴーン・ミュージック(Real Gone Music)から発売されました。
こちらの限定版は10月の先行予約で即座に売り切れてしまいましたが、Amazonでは現在も入手可能となっており、来年1月〜3月の間に出荷されるようです。
チープ・トリックは1977年6月、セカンド・アルバム『In Color』のレコーディングでロサンゼルスを訪れ、レコーディング前にバンドのコンディションを整えるため、LAの老舗クラブ「The Whisky a Go Go」で5回のギグを行ないました。この5公演のうち、4公演がレコード・プラント・スタジオの録音中継車でテープに録音されましたが、その1年半後にリリースしたライヴ・アルバム『At Budokan』(邦題『チープ・トリック at 武道館』)が大ヒットしたため、この録音テープはその後45年間もお蔵入りになっていました。
このコンサートは、1966年のザ・ドアーズ、1969年のレッド・ツェッペリン、1977年のヴァン・ヘイレンと並び、同クラブで行なわれた最も有名なショウの一つとなり、ステージでバンドを紹介していたKROQラジオのDJロドニー・ビンゲンハイマーは、「ザ・ウィスキーのショウは毎回満員で、女の子がたくさん来ていた。まるで新しいビートルズがやってきたようだった」と当時を振り返っています。
また、ドラマーのバン・E・カルロスは、次のように語っています。
「ウィスキーでのショウは、ハングリーなバンドを捉えている。この時はKISSとツアーに出る直前で、バンドが有名になる前だった。この2夜では、最初にリリースした数枚のアルバムからクールな曲を全部演奏したから、いいものがぎっしり詰まってるよ」
『Live at The Whisky 1977』には、ギタリストのリック・ニールセンによるステージ上のおしゃべりも含めた4公演が完全収録されており、その大半が未発表音源です。
なお、ボックスセットには、ニールセン、カルロス、ロビン・ザンダーの言葉を引用したケン・シャープのライナーノーツが付きます。
※一足先の9月に日本限定で発売された『ライヴ1977』と同じ音源で(7月26日MLCニュース参照)、『ライヴ1977』ではCD2枚組全28曲にまとめられていましたが、こちらはコンプリート版で4枚組66曲が収録されています。